フライアッシュバルーン(セノスフィア)
フライアッシュバルーンとは?
フライアッシュバルーンは、石炭を燃焼した際に発生する石化であるフライアッシュを水に投入し、浮いてきたものだけを回収したものである。
非常に、回収率の低い製品です。石炭を燃焼した際に、その5~20%が石灰となる。そのうち90%がフライアッシュとなり、そのフライアッシュ中の1%程度がフライアッシュバルーンとなる。
その製造方法から日本国内で商業的には生産されておらず、国内で使用されているものはほとんどが輸入品となっている。
主成分はシリカとアルミナで、微細な綺麗な中空球状をしている。
フィラーとしてのフライアッシュバルーン
商業的に生産するための量を確保できる石炭燃焼施設は火力発電所しかない。火力発電所は近年の環境問題より石炭火力発電所の新設が中止になるなど、今後縮小していく可能性が高いなか、石油を掘削する際に、フライアッシュバルーンを添加するとベアリング性が上がり、作業性が向上する事から、中東での需要が増えるなどフィラーとしてフライアッシュバルーンを求める業界は増えています。
建材業界でのフライアッシュバルーン
フライアッシュバルーンは、微細で比重も軽く、中空球体です。それらの性質から軽量骨材として使用されています。フライアッシュバルーンもパーライト同様ポゾラン反応を示す為、丈夫で軽量のコンクリートとなります。そのほかに、上述のように石油の掘削の際にも使用しています。
化学業界でのフライアッシュバルーン
フライアッシュバルーンは、シリカ(SiO2)・アルミナ(Al2O3)を主成分としている無機物質です。不活性な為、マトリックス(母材)に影響を与えることなく増量剤等として利用できます。
完全な中空球体であるため、吸液性が低く、接着剤に添加することで、必要以上の母材を吸収することが少ないため、増量剤としてコストダウンを見込めます。