真珠岩を急速加熱すると得られるパーライトは高性能な軽量骨材としてセメント、
モルタル、サイディングボード、除滓材や緑化剤としても使用されています。

珪藻土

珪藻土とは

珪藻土とは、珪藻と呼ばれる植物プランクトンの死骸が海や湖の底で体積し、細胞壁のみが化石化したものです。細胞壁を構成しているシリカ(SiO2)が主な組成となっています。珪藻土は、全体に広がる細孔が特徴的な鉱物です。比較的堆積年数の短い珪藻土は化石化したままの状態をキープしているものが多いですが、長年堆積しているものは、地盤隆起等の圧力で形状が壊れていることがあります。日本では、岡山県で採掘される珪藻土は10万年前の地層で、世界的に見ても若い鉱床であり、細孔構造を残したままの珪藻土が採掘されています。

フィラーとしての珪藻土

珪藻土は、10~100μmという、非常に細かい多孔質体です。この特有の細孔と珪藻土の1つ1つの空隙による空隙率は中空と同等の構造を形成します。多くの細孔を有するので、軽量で高い断熱効果と保温効果を発揮します。これらの珪藻土が持つ特性を活かし、主原料の使用料低減や壁材に混ぜ、保温・保湿等、様々な効果を出す充填材としてお使いいただけます。

建材業界での使われ方

人体に影響の無い珪藻土は、多孔質素材です。その為、無数の穴を有するので、壁材に使用すると無数の穴が作用し、湿気の吸収・放出を行う調湿性能が発揮されます。また、熱伝導率が0.06W/m・Kと低く、熱を通さない為、断熱材としても作用します。他にも、多孔質であることを利用した防音効果など、珪藻土の特徴を活かした使用方法が多くあります。昨今のシックハウス症候群などの健康影響から、安全性の高い珪藻土への注目が高まっています。

製造・化学工業での使われ方

多孔質で軽い珪藻土の特徴から、樹脂やゴム、塗料などのフィラーとして珪藻土は使われています。

①マトリックス(母材)に添加する事で、化学的に不活性なため、マトリックスに影響を与えることなく、増量効果が得られる。
②樹脂添加する事で、表面に珪藻土による凹凸ができる為、製品同士の密着を防ぎ、剥がしやすくなる。
③吸液性が高い為、製品の流動性を変化させることが出来る。
④塗料に添加する事で、表面の珪藻土が光の反射を分散させるので、仕上がった面のツヤが消え、柔らかい光沢面になる。
⑤塗料に添加すると、多孔質構造から蒸気の透過性を調整する事で、塗膜の膨れ・剥がれを抑えたり、蒸発が早まることにより乾燥時間の短縮を行うことが出来る。

以上のような、様々な効果がある為、珪藻土は多くの場面でフィラーとして使用されています。

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